もくじ
はじめに
サイトを見に来てくれたみなさん、こんにちは!
MELIAMANNA(メリアマナ)代表の有吉です。
MELIAMANNAとは、大学院で植物を学んだ代表が”衣食住”に植物を取り入れた暮らしを楽しみ、探求することをテーマとして活動しているサイトです。
今回の記事は、【MELIAMANNAの菜園 vol.7】。自然栽培への取り組みを記録している連載です。
2024年6月16日にジャガイモの収穫・夏野菜の種まき・生姜の植え付けを行なったので、その様子を報告していきますね。夏野菜とは具体的に、ミニトマト・タイバジル・ツルムラサキ・空芯菜・ピーマン。これにて一旦、夏野菜の種子は全て播き終えることができました。梅雨前滑り込みセーフ!
この日の気候と暦
この日は、自然農スタイルで畑をやっていらっしゃる知人と楽しくお話しをしながら一緒に作業しました。実は春以降も何度か予定を合わせて一緒に作業をする予定だったのですが、ピンポイントで雨が降ってことごとく流れてしまっていて、やっと予定と天気が合ったのがこの日。太陽ビガビガで暑かったけど。そしてやっぱり、お互いが普段実践していることなどの深〜いお話ができる環境にあるのは、とてもありがたいことだなと思いました。今後もどんどん和を広げながら、リアルで頼り頼られることのできる環境を作り上げていきたい。
この6月16日ですが、5日後の6月21日には夏至がやってきます。そのまた翌日は満月だし。それに梅雨入りも間近でしょうか。物事が流転していくような時期なので、その変化に耐えられるように休む時は徹底的に休もう。
近頃は、月が上弦で満ちていく頃は気合を入れて頑張って、月が下弦で欠けていく頃は無理禁物でしっかり休むなどしてみています。これを心がけると、気力体力が途中で折れずに色んなことがスムーズに流れるような気がしている。
また、何か咲いてないかな〜と思って畑の周囲を探索してみると、10mくらいはあろうかという泰山木 (タイサンボク) の木は真っ白で大きな花を堂々と咲かせ、定家葛 (テイカカズラ) は枝一面に美しい5弁の花を付け、南天 (ナンテン) の花は真っ白な花弁・真っ黄色の雄蕊・ピンクがかった蕾の色の対比がとても綺麗で……というようになんだかとても賑わっていました。メンツ的に、いよいよ梅雨入り前やなーという感じがしてきます。
現状のおさらいと種まきの計画
上の図は【MELIAMANNAの菜園 vol.6】で載せた2024年6月2日時点での作付状況ですが、今回はまずはじめに左側スペースのジャガイモを収穫し、その後左側の空きスペースを耕した上で、畝を立てて夏野菜の種まきを行ないます。また知人の方から種生姜をいただくことができたので、それをたまたま空きがあった右側スペースに植え付けます。
では実際の作業風景へ!
ジャガイモ (名前忘れた) の収穫
現在のジャガイモの様子
今季の春作は「アンデスレッド」「名前忘れた」の2種のジャガイモを植えましたが、「アンデスレッド」は前回の6月2日に収穫が完了したので、本日収穫するのは「名前忘れた」になります。
「名前忘れた」は、2週間前にはまだ茎葉が青々としていましたが、今回様子を観察すると地上部はしっかりと枯れ込んでいて、収穫適期を迎えたことがよく分かります。
収穫したジャガイモと、来年に向けて
そして黒いビニールマルチをベリっと剥がし、シャベルを使って収穫しました!
サイズ感は、一番大きいやつの長径は8~9cmくらいで、多かったのは長径7cmくらいのもの。サイズ的には超満足です!
前回収穫した「アンデスレッド」はサイズの小さいものが多かったですが、「名前忘れた」は全く申し分のないサイズがゴロゴロと収穫できました。隣り合う畝で同じ時期に栽培したため環境は特に変わらないはずなのに、サイズ感に差が出るのはとても面白いことだと感じました。やっぱり品種によって、土壌条件をはじめとする畑への適応性が異なるんでしょうかね。
2024年春作でジャガイモを栽培してみて反省点があるとすれば、それは栽培期間。というのも、収穫時期が6月中旬と (知識の浅かった) 自分が想定していたよりも随分と遅く、その後栽培する予定にしている夏野菜の種まきが随分と遅れてしまっております。ですので来年の春〜夏は、ジャガイモの後には種まきの時期が遅くても構わない野菜を植えるなど、スペースの使い方を工夫せねばと思いました。6月中旬になってからも余裕で播ける野菜というと、ツルムラサキや空芯菜といった夏の葉物とか、晩生の大豆とかですかね。輪作の相性についても学びながら、ここら辺のことを深く考えていきたい。
また今後は数年単位で、ジャガイモの各品種についても理解を深めたり、実際に色々な品種を栽培してみたりして、栽培期間的にも菜園の土壌環境的にも、どのような特性を持つ品種が最も適しているかを探っていきたいなと思いました。
調理してみたジャガイモ
今回収穫したとても立派なジャガイモは、そのまま蒸かしたり、スープにしながら楽しんだのですが、中でもめっちゃ美味しかったのがポテトロースト。南インド料理です。
材料さえ揃えばカンタンに作れるので、我流ですがここで紹介。
1. マスタードシード(小さじ1)を多めの油でテンパリング。マスタードシードが軽く弾けるまで。
2. 小さく角切りにして水にさらしておいたジャガイモを投入。強火。
3. 続けざまに塩(適量)、ブラックペッパー(適量)、チリパウダー(好み)、ターメリックパウダー(小さじ1/3~1/2)で味と香りをつける。
4. 強火でカリッと焼き色が付くまでローストする。
完成したポテトローストがこちら! 南アジアのうっすいビールが飲みたくなります!
現在の作付状況と、今後の予定
お次は夏野菜と生姜。今回播いた品種や作業風景について詳しく紹介してみます〜。
………といつもなら言うところですが、冒頭でも書いた通りこの日は知人と一緒に楽しく作業していたので、写真を撮るのをすっかり忘れていました!
まあ写真を載せずに文字だけで説明してもいいのですが彩りに欠けるので、そういう訳で今回は、種まき後の作付状況を眺めたらそれでお仕舞いということで。こんな畑作業の日もあっていいんです、たくさんお話できて楽しかったから!
◎作付状況
作付状況は上の図の通りです。
左側の空いたスペースに、伊勢ピーマン・空芯菜・ツルムラサキ・プリンチペ ポルゲーぜ(ミニトマト)・タイバジルを播種しました。空芯菜やツルムラサキといった夏の葉物はかなり耐暑性があるので6月半ばの種まきでも問題ないですが、ピーマン・ミニトマトの果菜は6月半ばに播種してちゃんと苗が育つのか、かなり心配なところではありますがとりあえず播いてみます。トマトなんかはアンデス山脈が原産で、かなり冷涼な気候を好む植物です。生育適温は15~30℃で、温暖地では3月に種まきして6月中旬には収穫が始まるくらいの*1。つまりは収穫が始まる時期まで種まきがずれ込んでしまっている状況ですが、ちゃんと育てばラッキー、育たなければ来年改善すればいっか、くらいの感覚で。タイバジルはどうでしょう、この畑の土質で育ってくれるでしょうかね。
また、一緒に作業した知人にタネ生姜をいただいたので、右側いちばん上のスペースに植え付けてみました。このスペース、実は近くに大きな桜の木がありまして、ちょうど樹陰になっており、直射日光がほとんど当たらずに土がずっと湿っているので、生姜の栽培には適していると思われます。まずは消費ではなくタネ生姜を増やすことを目的に、数年間栽培してみようと考えています。
◎今後の予定
梅雨前に予定していた作業は全てこなすことができたので、今後は摘芯・下葉取りといった苗のお手入れや、除草作業がメインになってきますかね。特に作物の苗が小さい時期には、勢いの強い夏の雑草が覆いかぶさっては光が当たらず成長が阻害されるので、可能な限りこまめにお世話してあげないとですね。
それでは今回の記事はこれにておしまい!ありがとうございました!
参考にした情報
*1 BSI生物科学研究所, 2022. 「実用作物栽培学」エンドウ.
https://bsikagaku.jp/cultivation/tomato.pdf
連載【MELIAMANNAの菜園】
【MELIAMANNAの菜園】はこちらから。