もくじ
はじめに
サイトを見に来てくれたみなさま、こんにちは!
MELIAMANNA(メリアマナ)店主の有吉です。
MELIAMANNAとは、大学院で植物学について学んだ代表が”衣食住”に植物を取り入れた暮らしを楽しみ、探求することをテーマとして2023年に立ち上げたサイトです。
今回の記事は、テラリウムの失敗談についてです…。
2023年の春ごろに、インスタでテラリウムの世界観にすっかり感化されてですね。
しかもその時期の個人的な植物のブームが
ジュエルオーキッドやベゴニア、シダ類のようなジメジメ系の植物だったこともあり
「よし!テラリウム自分でもやってみよう!」と思い立ちました。
そこで、一丁前に行動だけは早いので、すぐさまYouTubeなどを観まくって
テラリウム用の水やりの仕方や、土の配合などについて勉強し
ガラス瓶やコケ、テラリウム向けの植物を揃えて
テラリウム5つ完成!!!
となったところまではすごく良かったものの、1つを除いて
夏を越せずに数ヶ月でダメになってしまったんです…。
ああーーー、ショックショックショックショックショックショック。
それまで大切に育ててきたジュエルオーキッドもあったのに…。
無惨にも溶け去ってしまいました…。
だがしかし!!!
こんなにも短期間でひどい失敗をしてしまったのにも関わらず
テラリウムの魅力は、依然として心の中でキラキラと輝き続けているので
また次に、来春からテラリウムに挑戦し、そして成功させるためにも
今回の記事では、失敗した原因にがんばって向き合ってみて
それらに対する解決策を考えてみようかと思います。
テラリウムを作って、失敗するまでの経過
まず最初にですね…
失敗してすごく悲しい気持ちと向き合いながらも
どのようにテラリウムを管理していたかを回想しつつ
いちばん最初に作ったチャセンシダのテラリウムの写真を引っ張り出して
完成時と失敗時で見比べていきたいと思います。
はじめて完成させたテラリウム (2023年4月)
はじめて作成したテラリウムは
750㎖の密閉式のガラス瓶に、チャセンシダを入れた、とてもシンプルなものでした。
チャセンシダは、自然界では山の斜面にある岩場の隙間に生えていることが多いので
このテラリウムでは、そんな自然の様子を再現してみました。
我ながら、最初に作ったにしては満足すぎる完成度です。
チャセンシダが密閉された環境で生き残れるかは分からなかったんですが
(この当時は)定期的に蓋を開けて換気するつもりだったし
とりあえずどんどん試してみようということで、GOサイン。
上手くいったら、後からコケを蒔いてみようかな〜なんてことも考えていました。
管理方法はこんな感じ。
・作成時に土を適度に湿らせてから、ガラス瓶の蓋を閉じて密閉する。
・週1ぐらいで蓋を1時間ぐらい開け、定期的に換気する (面倒臭くてけっこうサボった)。
・換気した際、土が乾くようであれば、再度土を適度に湿らせる。
・冷暖房なしの部屋で、室温で管理する。
・東側の窓際で、レースカーテンで遮光した光に当てる。
半年を待たずに失敗したテラリウム (2023年8月)
そして完成後から約4ヶ月が経ちました。
結果はご覧のとおり。清々しくなっちゃうほど無残な結末です。
実を言うと、ここまでの状態になるまでに、調子が悪いサインがありました。
それは、チャセンシダの葉先が次第に茶色く枯れ込んできていたこと。
また新芽はどんどん出てきていましたが、ずいぶんと徒長気味で
しばらくすると萎びてダメになっていました。
このような様子に気づいてからというもの
やっぱりサボらずに換気が必要なのかな〜と思って
頑張って定期的に換気しようとしてみたり(それでも面倒臭くてけっこうサボった)、
水分量がダメだったのかな〜と思って、それを微調整してみたり。
いろいろ工夫を重ねてはみたんですが、結果はご覧の有り様です。
そもそも、チャセンシダが密閉式のテラリウムに向いてなかったんじゃない?
ということも頭をよぎりましたが
ジュエルオーキッドやベゴニアを入れた他のテラリウムも
夏真っ盛りのタイミングでバタバタとダメになってしまったので
根本的にダメだった原因が何かありそうです。
失敗の原因と解決策をがんばって考えてみる
ということでお次は
ガラス瓶のテラリウムを失敗した原因と、それに対する解決策を考えてみることにします。
次回は絶対に成功させるために…!!!
原因1: 夏の灼熱に耐えられなかったこと
テラリウムを失敗した原因その1は、夏の灼熱に耐えられなかったこと。
今回作ったテラリウムが夏にバタバタと倒れていった主な原因は、これだと思います。
まず部屋の気温についてですが、今回は冷暖房なしの部屋で室温管理していたので
盛夏の時期は室温が30℃を優に上回るタイミングも多くありました。
もちろん、窓は開けて、サーキュレーターは回していましたが
サーキュレーターから出てくる風は、ただの熱風だよな〜と感じる時もありました。
こんな気温にプラスして、テラリウムのフタをこまめに開けて換気するのをサボっていたので
テラリウムの内側は熱がこもり、蒸し風呂状態だったんじゃないかと思われます。
そして、チャセンシダのみならず
ベゴニアやジュエルオーキッドのような高温多湿に比較的強い植物でも
密閉空間での夏の灼熱には耐えられず、無残にも溶け去ってしまいました…。
夏の暑さで熱がこもることへの解決策としては
・蓋のない容器や通気穴の付いた容器を使用して、通気性を確保すること。
・室温をせめて30℃以下に管理するか、夏の時期は北側などの涼しい場所に避難させること。
でしょうか。
熱がこもらないようにフタをこまめに開けて通気する、という選択肢もありますが
面倒臭すぎて僕には絶対にムリ!!!です。絶対に。
原因2: 通気性を確保できていなかったこと
テラリウムを失敗した原因その2は、通気性を確保できていなかったこと。
まず、密閉式の容器でテラリウムを作る利点としては
・テラリウムの中で水分が循環するため、水の管理がラクであること。
・空中湿度を高いレベルで保てるため、熱帯植物の生育がいいこと。
が挙げられると思います。
実際、6年もフタ開けてないけど元気!みたいなテラリウムをYouTubeで観たので
上手くやれば、内側で水が循環して、外からの水やりがほどんど必要ないのは事実でしょう。
また自分で作ったテラリウムに、ベゴニアやジュエルオーキッドを入れてみると
常湿環境では考えられなかったぐらい、ぐんぐんと成長したのも事実です。
君、本当はこんなに成長のスピード速いの???って思っちゃうぐらいに。
しかし密閉式でテラリウムを作るのには、デメリットもあります。
・通気性を確保できないため、苔も含めた植物が徒長してしまうこと。
・長期間密閉した後、蓋を開けるだけで植物が萎びてダメージを受けること。
みたいに。
実際、今回作ってみて失敗したテラリウムでは
ハイゴケ(這い苔)という、名前の通り地面や岩場を這って成長するはずの苔が
ヒョロヒョロヒョロと上に向かって立ち上がりながら成長してしまったり、
ベゴニアは必要以上に葉が大きく徒長して、不恰好になってしまったり。
また、長期間密閉した後にフタを開けると、植物が萎びてダメージを受けてしまうので
トリミングや植え替えなどの管理がしにくくなってしまったり。
密閉式では、水やりのラクさや植物の成長といった点でメリットはありますが
植物が徒長してしまったり、少し外気に触れるだけで萎びてダメージを受けてしまっては
あまり良いテラリウムとは言えない、と個人的には思います。
解決策はシンプルで、通気性のある容器を用いてテラリウムを作ること。
次回は、フタのないガラス容器や、通気穴の付いたパルダリウム容器を使ってみようと思います。
こうすれば、植物が常に外気に触れているので徒長しにくいでしょうし
常湿に慣らして植物を育てることになるので、突然外気に触れて萎びることはないでしょう。
こちらでも、こまめにフタを開けて通気するという選択肢もありますが
面倒臭すぎて僕には絶対にムリ!!!です。性格だからしょうがない。
次回にテラリウムを成功させるためには
これまでに書いたとおり、今回密閉式ガラス瓶のテラリウムに失敗した理由は
・密閉空間で夏に熱がこもり、植物がそれに耐えられなかったこと。
・密閉空間からいきなり外気に晒すと、植物が萎びてダメージを受けてしまうこと。
・通気性を確保できておらず、植物が徒長したこと。
だということが考えられます。
つまりは、密閉空間で通気性がなかったことが失敗の大きな原因だったと思います。
加えて、フタをこまめに開けて換気するほどのマメさが自分に無かったことも。
そこで、また次回にテラリウムを作成して、次こそ成功させるためには
フタのないガラス容器や、通気穴の付いたパルダリウム容器で通気性を確保する
という方法をとるのが、自分にとっては一番良いと気がつきました。
通気性がある分、土の水分や、葉から蒸散された水分は、そのまま外へ蒸発していくので
水の管理は少し大変になるとは思いますが
他の植物に葉水するタイミングで、一緒に濡らしてあげればいいだけ。
フタをこまめに開けるのは面倒臭かったですが、水やりはサボらずにできます。
ただし、通気性を確保すると、空中湿度は完全密閉していた時よりも落ちるので
植物の生育のためにも、それをどう保っていくかが工夫のしどころでしょうかね。