これは今年の1月のこと。長年一緒に過ごしてきた柴犬がこの世を去っていった。16歳と半年弱。無病息災大往生。隙あらばこっちをニッコニコで振り返りながら猛ダッシュで脱走したり、気に食わん犬や人間には片っ端から吠えまくったりと超やんちゃな性格だった割には、さいごの方はとても落ち着いた性格になっちゃって、去り際はとても美しかった。イッヌも丸くなるもんだな。
まだちょっとだけ、彼の体温に触れられないこととか、朝早く起きても一緒に散歩に行けないこととかが寂しいけど、大往生も大往生だったから俺個人的には
「よく頑張ったなー!」
「一緒に過ごせて楽しかったよー!」
「いってらっしゃーい!」
みたいな感情ばかり湧いてきた。思い残すことは何も無くて、ただただ笑顔で背中を優しく押してあげたかった。
彼は常に目の前のことを全力で楽しんでいた。俺の予定が控えていて散歩コースを無理矢理ショートカットせざるを得なかった時、もちろん最初は抵抗して踏ん張られるんだけど、ごめんねって言いながらそれを押し切って近道ルートに連れていっても、案外すぐにケロッとしてそっちのルートを楽しんでいたりして。小学生だった俺はそんな背中から「こんな感じで生きてもいいんだー!」って教えてもらった記憶。
他にも想い出は無限に湧き出してくるけれど。一緒にこの世を体験できて心から良かったって思う。
凪(2025年3月の日記)

この記事を書いた人

有吉 諒真(ありよし りょうま)
福岡生まれ福岡在住。大学時代を過ごした沖縄にて植物の世界に魅了され、植物学で修士号を取得。現在は"衣食住"に植物を取り入れた暮らしを楽しみ、探求することを目的に活動中。