まあ色々と思うことがあって、長年使ってきたApple MusicからSpotifyに切り替えてみた。めっちゃ最近。で、頑張ればApple Musicで積み上げてきた自分の音楽ライブラリをSpotifyに移行することもできそうだったけど、まあいっかと思ってそれをイチから再構築していて、これが案外楽しかったりする。
何年も前にヘビロテしていて心を預けさえしていたけど、ここ数年はライブラリの奥で眠っていたようなアルバムを、自分のライブラリにはやっぱり必要だなと思って追加して、それを丁寧に聴きなおす瞬間は結構たまらない。曲をでかい音でスピーカーから流せばいろんな記憶が蘇ってきて、そんな記憶もごちゃ混ぜにしながらもう1回曲を流して、みたいなことをしているとあっという間に夜更かしコース。
このアルバムなんかはその典型で、数年ぶりにちゃんと聴いたけど”Nobody Can Save Me”でのチェスターの第一声でもう泣きそうになんのよ。何て優しい声してんだ。俺の中ではチェスターの声は大海のようなイメージで、凪のように静かに語る時もあれば荒波のようにシャウトする時もあるけど、どっちの時でも根底には地平線の曲面が見渡せるほどの大海のような包容力を感じるというか。
リリースされたの2017年の5月だったから、俺18歳の時だな。大学1年。今になって考えると、過去の自分が1回死んで清算されて、また最初から立て直しているような時期だったから、このアルバムの歌詞にひたすらしがみついていた記憶。そうこうしているうちにチェスターは居なくなって、友達とか旅先で出会った人たちとその喪失を共有して。
こうしたタイミングが重なったこともあって、ちょっとダークサイドな記憶と結びついているアルバムだけど。今聴き直しても、個人的にはLinkin Parkでいちばん好きなアルバムだな。音楽性的にも。それにやっぱり、チェスターの優しさが全面に溢れているような気がして。